この現場では解体工事に伴う山留工事のための地中障害撤去(既存杭)作業を行いました。
山留を打設する際に干渉する既存杭を撤去するにあたり、
①現場敷地が狭い事
②近接家屋や敷地境界に近くで施工する必要がある事
③さらに杭種・杭長のデータがなかった事
上記3点の理由から、通常の杭抜き工法では対応が難しく、問答無用で規定深度までの地中障害撤去が出来るMRT工法での対応となりました。
現場は都心部に近く近隣住民から厳しい目を向けられる状況の中、ちょっとした振動・騒音でも苦情に発展し、現場が止まってしまう・・・なかなか難しい環境での施工でした。
MRT工法は本来的な目的としては「狭隘地での大深度施工」を目指しています。しかし、開発にあたって従来の類似工法よりも、施工に伴う振動騒音を低減させる工夫もしております。従来の同等機種では対応しきれなかったであろう案件であり、MRT工法の強味が十分発揮出来た現場となりました。
近隣との話し合いで作業を止める時間帯を作ったものの、特に大きな苦情もなく予定工期での施工完了となり、元請会社様からも喜んでいただけました。